子どもの心の病を考える

子どもを取り巻く環境が心の病を引き起こす
小学生の鬱病は1.6%という数字がすでに10年も前の段階で出ています。ですから、現在はもっと多くの子ども達がかかっていると言えます。鬱病から引きこもりとなり、重篤になると自殺へとつながりかねません。鬱病の率は、自殺率の高まりとリンクしているところがあります。この病気の原因は、子ども自体がストレス耐性が弱いという点もありますが、環境の変化や家庭内の不和、最近はSNSによるいじめ等様々に考えられます。そうならないための準備としては、生活の様子からチェックをすることです。頭痛や腹痛、めまいや食欲不振、睡眠障害や不安など、小学生は大人以上に自分のことをうまく伝えることができません。ですから、このような項目で日々子ども達の様子を観察し見守ることが大切です。強く励ましたりせずに、守っているよという態度でサポートすることが必要です。精神科の敷居が高い場合は、心療内科など、あるいはもっと身近な学校の養護の先生などに相談をして、評判のよい医師を紹介してもらうことです。人気の医師は、一年ぐらい予約で一杯なところもあるので、早めの申し込みが必要です。保健福祉課などの関係機関を通じて予約する方が、早く受診できる場合もあります。
小学生がなってしまう鬱病には、大きくチックと心身症があります。どちらも神経への伝達物質の減退が要因となっています。保護者が気をつけることは、家庭内の関係性を正常に保ち、住環境を整え、ストレスの発生を抑止することです。何か心配な症状があっても、子どもの個性や特徴だと考え、突き詰めたりすることを回避することが重要です。いずれにしても専門医の受診をするべきですが、小児科や内科から心療内科などを紹介してもらう形がよいです。心と体の両方を見ていただける心療内科医は、近年需要が高くなってきています。また、鬱病とはならなくても、小学生に多く見られる症状は、朝起きや腹痛・立ちくらみなどです。これは、起立性調節障害と言います。病名や症状を確定することで、不安感を取り除くことも治療への一つの歩みです。最近は、メールや電話によるカウンセリングも実施しているので、2万円程度ですから手軽な相談ができます。心身の状態をうまく伝えることのできない小学生ですから、大人が判断をして早めの受診で対策を立てることが大切です。一時的な五月病のようなものだと簡単に考えずに、家庭環境を整えることと診断をしてみる気持ちが重要です。
人の心は若い頃からつらさを感じることができます。小学生のうつ病を早期に見つけ、成長の妨げを減らしましょう。
低年齢化する心の病

子供でも発症する病気

家庭不和やいじめが要因

子供でもかかる

子どもの心の病と費用
